不動産買取の流れ。仲介との違いや失敗しないために知っておくべきこと

説明する担当の女性

所有する不動産を売却する時に、不動産会社に直接買い取ってもらうことを不動産買取といいます。

市場で売り出して、不動産を欲しがる買主を見つける不動産仲介に比べると、売却価格や売却期間など異なる点がいくつかあります。

ここでは、不動産買取の流れや不動産仲介との違いについて、初めての方でも分かりやすいように解説します。

不動産買取の流れ

不動産買取は、書類の準備から決済まで、1週間から1カ月前後はかかるといわれています。

ここでは不動産買取の工程を3つに分けて、準備すべき点や注意したいポイントを詳しく解説します。

情報収集~査定依頼

はじめに、売却する不動産の相場や買取を依頼する不動産会社について情報を集める必要があります。

特に、査定を依頼する前に自分自身で相場をチェックすることは重要です。
不動産の相場を把握していない状態で査定価格を確認しても、適正な価格かどうかを判断できないからです。

不動産会社の中には、相場を理解していない売主に対して安い売却価格を提示する場合があります。結果的に売主が損をしてしまう可能性があるので、相場の確認は忘れずに行いましょう。

査定依頼は、信頼のおける不動産会社へ依頼しましょう。
どこの不動産会社に依頼すればいいか分からない場合は、複数の不動産会社に依頼することをおすすめします。

契約をしない会社に査定を依頼することに抵抗を感じる人もいるかもしれません。
しかし、複数の不動産会社の対応や査定価格を比較することで、好条件で売却できる可能性が高まります。

そして査定方法は机上で行う簡易査定ではなく、物件を実際に訪れて調査する訪問査定を選択しましょう。訪問査定では現地で物件の状態や周辺の状況なども調査するため、正確な査定が可能です。

売買契約

売却を依頼する不動産会社が決まったら、詳しい条件について確認していきましょう。

具体的には、入金日や引き渡し日のスケジュールを決めていきます。お金に関することは些細な行き違いが大きなトラブルに発展するので、事前に確認しておくことが必要です。

また、売買契約締結時には契約書を詳細までしっかりと読み込んで、不明な点がある場合は、理解できるまで質問しましょう。情報の漏れがないかを、よく確認してからサインをしなければいけません。

手付金については、売買契約を交わしたタイミングで支払われることが一般的です。
手付金受領後に、売主の都合で契約解除をする場合は、受領した手付金を2倍にして返還する必要があります。

引き渡し~決済

物件の引き渡しと同日に、手付金を抜いた売却金額の残金が決済されます。引き渡しと決済は、一般的に銀行などの金融機関で行われます。

引き渡し日までに引っ越しの手続きは済ませておきましょう。
公共料金の支払いや抵当権がある場合には、抹消手続きをしておく必要があります。

引き渡しの際には物件に関する書類を渡すことになるので、事前に準備しておく必要があります。

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不動産仲介とは何が違うのか

ここまで不動産買取の流れを解説しました。

では、不動産仲介とは具体的にどのような点で異なるのでしょうか。
買取と仲介ではそれぞれ特徴が異なるため、売却したい不動産がどちらに適しているかを知っておくことが大切です。

売却する相手の違い

買取と仲介では、売却する相手が違います。

買取では不動産会社に査定をしてもらい直接売却するため、不動産会社と売買契約をすることになります。

一方で仲介は、売主と買主が売買契約をするため、仲介会社と直接契約するわけではありません。売主と仲介会社が媒介契約をし、買主も仲介会社と媒介契約を結ぶことが多いです。

そのため仲介では買主が見つからない場合、売買契約を結ぶことはできません。

買取仲介
契約する相手不動産会社個人の買主

売却価格の違い

買取では仲介よりも売却価格が低くなってしまいます。仲介での売却価格の7〜8割程度が相場になります。

不動産会社は買い取った不動産を売却して利益を得ます。

売主や買主を仲介する際に仲介手数料を受け取ることで報酬を得ますが、買取では、売主と買主の仲介をするわけではなく、仲介手数料を受け取ることはできません。

そのため、買い取った不動産を買取時よりも高く売却することで利益を得ます。売却時に利益を出すためには、相場よりも安い価格で買取をする必要があるのです。

このような理由から、仲介での売却価格から3割程度引かれた価格が買取での売却価格になることを覚えておきましょう。

買取仲介
売却価格仲介の7~8割相場

売却期間の違い

売却期間も買取と仲介では、大きく異なります。

仲介では買主と売買契約を結ぶまでが売却期間です。一般的に仲介での取引は長引くことが多く、短くて3カ月、長くて1年以上の期間が必要です。

仲介では、不動産会社との媒介契約から売却活動、内覧の準備、購入希望者との交渉、ローン審査など多くのステップを踏まなければいけません。

また不動産の条件によっては買主が見つからないケースもあります。一方、買取では早い場合だと1週間〜1カ月程度で入金までを終えます。

理由は、買取では買主を探す必要がなく不動産の査定をして条件が合えば、すぐにでも買い取ってもらえるためです。

このように買取は売却期間に定めがある場合や少しでも早く売りたいという人に適している売却方法であるといえます。

買取仲介
売却期間1週間~1カ月3カ月~1年

売却にかかる手数料の違い

仲介で不動産の売却を行う際は、仲介手数料が発生します。

仲介手数料は不動産を売却する価格の3%+ 6万円(税別)が必要です。たとえば、4,500万円の不動産を売却した場合は、約155万円の仲介手数料がかかります。

しかし、買取では仲介手数料などの費用を負担する必要がありません。売却にかかる費用を抑えられることは大きなメリットといえるでしょう。

買取仲介
仲介手数料不要売却価格×3%+6万円(売却価格によっては計算式が異なります)

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不動産買取に失敗しないために

紙に書き込む担当者

買取では不動産会社の選び方が重要です。

地域性を理解している不動産会社を選ぶことで適切な売却価格で取引ができます。

また契約条件や買取の種類にも選択肢があるため、しっかりと確認して損をしない方法を選びましょう。

価格以外の契約条件を確認する

買取では物件の売却価格以外の契約条件について確認する必要があります。

具体的には、物件の引き渡し日や家財道具の処分費用についてです。

引渡し日を把握していないと計画に沿った引っ越し手続きなどが間に合わず、引っ越し費用が余分にかかってしまうことがあります。

また、家財道具の処分費用を売主と不動産会社どちらが負担するか確認を怠っていると、後に処分費用を請求されるおそれがあります。契約条件は、細部まで読み込んでからサインをしましょう。

時間に余裕があれば買取保証を検討する

スケジュールの余裕がある場合には買取保証を検討しましょう。

買取保証とは仲介で一定期間売却活動を行い、買主が見つからなかった場合に不動産会社が買い取ることをあらかじめ保証するシステムです。

買取保証では、買主が見つかった際には買取よりも高い売却価格で売り渡すことが可能になり、もしも定めた期間内に買主が見つからなくても、確実に買い取ってもらえます。

ある程度の売却期間を確保できる場合には買取保証を検討しましょう。

地域の不動産会社に依頼する

売却を依頼する不動産会社は、全国展開している不動産会社と限定した地域で活動している不動産会社の2つに大別できます。

買取では、特定の地域に精通している実績の豊富な不動産会社を選びましょう。
このような不動産会社に依頼することで、不動産の本来の価値を理解してもらえ、より高い買取価格が期待できます。

大手の不動産会社は転勤が多い傾向があります。担当者が地域性をしっかり把握しているかどうかを確認しましょう。地域に根差した不動産会社であれば、取引実績も多く安心して依頼できます。

不動産売却をスムーズに行うためには、早いうちから不動産会社に相談しておくことが必要です。時間に余裕を持つことで売却方法の選択肢が広がります。売却を検討した場合は早いうちにプロに相談してみましょう。

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