家の売却でやってはいけないこと。失敗しない売却の流れを紹介

注意を促す男性

家を売却する際には、やってはいけないことがあります。

家をやみくもに売却しても反響を得ることができず、運よく売却できても納得のいかない金額で成立してしまうリスクがあります。そのため、売主としてやってはいけないことと、やるべきことを事前に知っておく必要があります。

「売却活動の開始前」と「売却活動の開始後」、それぞれの工程においてやってはいけないことを紹介します。

売却活動の開始前にやってはいけないこと

売却活動の開始前とは、査定依頼や不動産会社の選定、売り出し価格の設定などが該当します。ここでは「売却活動の開始前」に売主がやってはいけない5つのことを解説します。

・売却前のリフォーム
・不動産会社を適当に決める
・売却プランを立てずに販売する
・要望を伝えない
・相場を調べずに不動産会社へ査定依頼する

売却前のリフォーム

家はリフォームすることで資産価値が上がりますが、リフォームしたからといってリフォームの費用代を回収できるとは限りません。

たとえば、リフォームで200万円を使ってもこの200万円をそのまま売却価格に乗せてしまうと、相場価格より高くなってしまいます。中古物件を購入する人は安く購入したいと考えています。相場より高い中古物件であれば、購入者のニーズから外れてしまうおそれがあります。

また、中古物件の購入を検討する買主は、リフォーム前提で購入する人も多いです。つまり、「どうせリフォームするのであれば自分でデザインを選定したい」と考えるのが一般的です。

このように、リフォームしたことで買いやすい家になるわけではなく、逆にリフォーム費用を加算することで相場より高い物件となってしまい、反響が減る要因となってしまうでしょう。

このような理由から、売却前のリフォームはおすすめできません。

不動産会社を適当に決める

家の売却が成功するかどうかは、販売を依頼する不動産会社によって決まります。

そのため、不動産会社を適当に決めてしまうと販売が長期化し、満足のいく売却とはならないでしょう。不動産会社を選定するポイントとして、以下の3つを確認してください。

・査定価格の説明が明確
・売却プランが具体的
・担当者が熱心で信頼できる

また、信頼できる不動産会社だと思って依頼をしても、うまく売却計画が進まない場合は不動産会社を途中で切り替えることも重要です。不動産会社を切り替えるタイミングは売却を依頼する媒介契約を結んでから一般的には3カ月です。

売却プランを立てずに販売する

不動産会社に任せっきりにしても、家の売却はある程度進められます。しかし、納得のいく内容で成約するためには、売却プランが必要です。

買主は1円でも安く、できれば早く住みたいと考えています。一方、売主は早く売却したいものの1円でも高く売却したいと考えるため、お互い納得のいくポイントで交渉を成立させる必要があります。

そのためにも、売却価格の最低ラインやいつまでに売却完了させるべきかを事前に協議し、売却プランを立てたうえで販売することが重要です。

売却プランを決めていないと、「もっと高く買ってくれる買主が現れるかもしれない」などとなかなか決断ができなくなり、販売が長期化するおそれがあります。

要望を伝えない

不動産会社にはできる限り売主としての要望を伝えるべきです。しかし、なかには足元を見られ、不動産会社の利益を優先した売却活動になることをおそれて、要望を隠す人がいます。

たとえば、本当は一日でも早く売って現金化したいのに、このことを伝えてしまうと不動産会社は単に売却価格を下げて販売をするだけで、何の工夫もしない販売活動をしてしまうかもしない、と心配になります。

このような事態をおそれて、本当の要望を隠しながら売却を進めてしまう方もいます。しかし、売却活動をしてくれる不動産会社は敵ではありません。要望をすべて伝えることで信頼関係を築けますし、素人では分からないような解決方法を提供してくれるかもしれません。

そのため、販売を依頼する不動産会社の担当者は信頼のできる人を選んでください。担当者と信頼関係を築き、味方にすることで失敗する確率はぐんと下がります。

相場を調べずに不動産会社へ査定依頼する

必ず必要というわけではありませんが、家を売却するためには、まず自分で相場を調べましょう。

相場を調べる際には、REINS Market InformationやSUUMOの売却相場ページがおすすめです。成約事例や公開物件から相場を調べることができ、不動産会社の提示する査定価格の正確さを判断できます。

たとえば、相場より安い査定価格を提示されれば、「相場はこのくらいだと思いますが、なぜ相場よりも安いのですか」と質問することができます。何の意見も言わない売主だと、中にはいい加減な提案をする担当者もいるため、注意してください。

家の売却価格をチェック!無料で不動産査定ができます!

無料査定はこちら

売却活動の開始後にやってはいけないこと

実際に物件を売り出してからも、やってはいけないことがあります。スムーズに契約まで進めるかどうかに関わってくるため、必ず確認してください。

・掃除を怠る
・内覧の立ち会いに対応しない
・価格を何度も変更する

掃除を怠る

所有権を放棄する家だからといって掃除や片づけを怠ってしまうと、売却活動が長期化してしまいます。

内覧時の印象は購入の決断において、非常に重要です。部屋や家のまわりが汚いと買主は購入意欲が下がってしまいます。また、掃除や片付けをすることで破損個所を確認できるため、事前に買主へ伝えることができ、購入後のトラブルを減らすことができます。

しかし、築年数が経過しており、購入者がリフォームするであろうと考えられる物件の場合、基本的には業者に清掃を依頼する必要はありません。買主はリフォームをする前提で内覧をするため、印象が悪くならない程度の掃除と片付けをするだけで問題ないでしょう。

内覧の立ち会いに同席しない

売主にとって内覧の立ち会いは手間がかかり、不動産会社に任せっきりになることも多いです。

しかし、買主にとって売主のリアルな情報は購入を決める際の重要なポイントとなります。そのため、内覧予約が入った際には、なるべく時間をあけて立ち会いましょう。

ただし、買主がゆっくり見学できなくなるほど話しかけてはいけません。ポイントポイントで補足を入れる程度で問題ないでしょう。

価格を何度も変更する

家の売却価格を頻繁に上げ下げする物件は売れにくいと考えられています。

これは、売主が売却プランを立てずに迷いながら売却活動をし、ネット情報や知人の意見に振り回されている可能性が高いといえます。

このような物件は買主に不信感をあたえてしまうため、反響数が低くなるでしょう。価格の変更は不動産会社と相談しながら本当に必要なときだけに留めてください。

失敗しない不動産売却の流れ

家を売却する流れ
家を売却する流れ

ここまでは売却前と売却活動中にやってはいけないことについて解説しました。最後に正しい売却活動の流れを解説します。

1.売却の目的を明確にする
2.ローン残債と売却にかかる費用の確認
3.信頼できる不動産会社を選ぶ

売却の目的を明確にする

家を売却するにはそれなりの理由がありますが、再度目的を明確にすることでスムーズに売却活動を進められます。

たとえば、単純な資産整理であれば、特に気にすることなく自由に売却価格の設定が可能です。しかし、遺産分割や離婚による財産分与の場合、ある程度権利者の合意が必要となるでしょう。

もし合意を得ずに売却をした場合、あとから大きなトラブルになる可能性もあります。また、目的によっては、即時売却できる「不動産買取」や売却後も住み続けられる「リースバック」など、売却方法が変わります。

このような失敗をしないためにも、売却の目的を明確にしたうえで、不動産会社に相談しましょう。

ローン残債と売却にかかる費用の確認

家に住宅ローン残債がある場合、残債額と諸費用、そして売却後の最終的に手元に残る額を想定することが重要です。

順番としては、まず手元に残る額を想定します。そして、目標の額を残すための売却価格を逆算し、そのうえで売却価格が相場と乖離していないかを確認しましょう。

なお、仲介手数料などの売却にかかる諸費用は売却価格の5~10%が相場です。

信頼できる不動産会社を選ぶ

家の売却が成功するかどうかは、不動産会社の選択が重要です。

そのため、安心して不動産売却を依頼できる不動産会社を選びましょう。売却経験のある知人から信頼できる不動産会社を紹介してもらってもいいですし、所有する不動産のエリアに特化している不動産会社を選ぶのもいいでしょう。

不動産会社の選択は大変重要になるため、「とりあえずこの会社でいいや」などと安易な選択をしないように注意してください。「この会社・担当者なら任せられる」といった人に出会えれば、引き渡しまでを滞りなく進めてくれるでしょう。

家の売却に関するお問い合わせはファミリアホームサービスまで
お問い合わせはこちら