家の新築時に太陽光の設置を迷う!知っておくべき設置条件とは

2025年4月から東京都内に大手ハウスメーカーが建築する新築住宅を対象として、太陽光の設置が義務化されます。

この政策は温室効果ガスの削減やエネルギー不足の対策として施行されていますが、太陽光が設置された家に住むことのメリットもあるため新築住宅を希望する多くの人が検討します。一方で新築住宅購入時に太陽光を設置するかどうかを迷う人も多く、実際に設置をしないケースも少なくありません。

太陽光の設置を迷う理由と知っておくべき設置条件について解説します。

国が後押しする太陽光発電

東京都が太陽光の設置を推進することにより、今後は全国的にも同様の政策が施行される可能性は高いといえます。

しかし、太陽光発電の特徴を知らないまま設置することにはリスクがあります。まずは太陽光発電の特徴について紹介します。

そもそも太陽光発電とは

太陽光発電とは、太陽の光を電力に変換し家庭用電力として利用するシステムのことで、「ソーラーパネル」「ケーブル」「パワーコンディショナー」で構成されています。

最近では生産した電力を使用するだけでなく、蓄電池にためこむことでさらに節電効果を高められます。太陽光発電は主に10〜15年で初期投資が回収でき、以降は電気を売却することで毎月収益が得られるといわれています。

これは、太陽光が無限であるという点と再生可能エネルギー発電促進賦課金を回収できるという点があるからです。再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、太陽光発電によって生みだされた電力を電力会社が買い取るための調達資金のことです。この賦課金は毎月電気代の一部として電気を利用する全国民から徴収されています。

太陽光を設置していない家庭は電力を売ることはできませんが、電力会社が電力を買い取るための必要資金を毎月支払っていることになります。つまり、太陽光発電の導入によって毎月支払っている賦課金を回収し、さらには生みだした電力を利用できることになります。

このような仕組みがあるため、新築住宅購入時に太陽光を設置する人が増加しています。

エネルギー対策として有効とされている

省エネ対策は国家レベルの問題であると同時に、月々のランニングコストを下げるという意味でも非常に身近な問題です。

代表的なランニングコストに光熱費がありますが、太陽光を設置することで電気代を抑えられ、さらには電気代の価格高騰にも対応することが可能です。

それと同時に環境問題に取り組める住宅は税制優遇や補助金制度の対象となるため、多くの点でメリットを受けることができるでしょう。

災害による電力供給停止の影響を受けにくい

災害時に電線や電柱が破損し、停電が長期間続くことは珍しくありません。こういった緊急事態にこそ、太陽光発電というシステムは大きな力を発揮します。

太陽光があれば生活に必要な電力を生み出すことができ、電気自動車の充電も可能です。また、蓄電池に電気をためることで夜間も問題なく電気を使用できます。

このように、災害対策として太陽光発電の導入を検討する人も多いです。

愛知県では設置に関する補助金制度がある

愛知県では「愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金」という制度があり、自ら所有しかつ居住する新築住宅を購入したタイミングで太陽光発電を導入する場合、補助金を利用できます。

対象者の要件は以下のとおりです。

・自らが居住する住宅に設備を設置する
・新築に合わせて設備を設置する
・第三者が所有する住宅に居住する場合、当該住宅への設備の設置について所有者の承諾がある

こういった制度の利用により太陽光発電のデメリットでもある高い初期投資を抑えることができます。しかし、補助金制度は予算が上限に達した時点で打切りとなるため、導入のタイミングで利用できるかどうかを確認しましょう。

参考:愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金

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メリットの多い太陽光発電!新築時に設置を迷う人が多いのはなぜ?

非常にメリットの多い太陽光発電ですが、それにもかかわらず新築購入時に設置を迷う人が多いのはなぜでしょうか。

新築購入時に太陽光を設置することをためらう理由について解説します。

シミュレーション通りの発電になるか分からない

太陽光発電の導入時には必ず屋根の形状と面積を確認し、どのくらいの発電が可能なのかをシミュレーションします。

このシミュレーションは、基本的に気象庁が公開しているデータの中でもっとも日照時間が低かった時間をベースとしていますが、それでもそれ以下の気象条件にならないとは言い切れません。

希望的観測で多額の初期投資をすることに不安を感じる人も多く、設置をためらう原因になってしまいます。

周辺環境の変化に弱い

太陽光発電はソーラーパネルに太陽光があたらなければ意味がありません。そのため、新築時にはよいシミュレーションであっても、目の前にビルが建設されたり電柱が設置されたりするだけでも電力量が減衰することになります。

また、パネルが飛来物の衝突によって電力生産力が低下することもあります。

このような事態に備えるためにも、立地条件や導入する太陽光システムの保証内容はしっかり確認しておく必要があります。

あとからでも設置できる

太陽光発電は新築購入時のタイミングだけでなく、中古戸建てにも設置が可能です。この場合は新築時と同じようにシミュレーションし初期投資に見合うだけの電力量が見込めるのであれば十分に検討できるでしょう。

このように、あとからでも設置ができるために新築時に見送ってしまうケースも多いです。

ただし、中古戸建ては屋根の耐久性が劣化しているおそれがあります。ソーラーパネルは屋根に加工を施し設置するため、屋根の耐久性が低い場合は雨漏りの原因にもなります。

そのため、中古戸建てに太陽光発電を導入する場合には事前に屋根の状態を確認してもらいましょう。

知っておくべき、太陽光の設置条件とは

太陽光発電の効果は環境によって差が生まれます。場合によっては初期投資の回収が長期化し、設置するメリットがほとんどないというケースもあります。

知っておくべき、太陽光の設置条件について解説します。

屋根形状と設置面積が最適かどうか

ソーラーパネルは一般的に南側から南東側にかけて設置するため、なるべく南側の屋根が大きいことが望ましいです。

北側や西側の屋根であっても設置することは可能ですが、パネルを逆向きに設置するための治具が必要となり、デザインも悪くなります。このように、太陽光発電の導入において屋根の形状と面積は非常に重要です。

設置を検討する際は、各社の「太陽光発電搭載住宅累計数」などを参考にノウハウが豊富な事業者へ依頼すると安心です。

日照時間が極端に短いエリアではない

寒冷地やビルに囲まれた狭小地では屋根に太陽光が十分にあたらず、発電量が極端に少なくなることがあります。

東京都の義務化においてもこういった住宅は義務化から免責されているため、購入した住宅がどのような場所に建築されているのかを確認しましょう。

※2023年3月時点では、東京都に加えて京都府や神奈川県川崎市でも太陽光発電の設置義務化が決まっています。

太陽光の設置はプロに相談して決める

太陽光発電に関する情報はインターネットで多く入手できますが、実際に設置する場合は必ずプロに相談しましょう。相談する際には、過去の事例を聞くことでより具体的なイメージができるでしょう。

また、購入検討している住宅があれば太陽光発電のシミュレーションもあわせて依頼しましょう。

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