子どもが小学校に入学する時期の引っ越しはタイミングが重要です。入学してから引っ越しすると、学区が変わる場合なら当然転校をする必要があります。そのため、できれば小学校に入学する前に引っ越しを完了させたいものです。
小学校の入学前に引っ越しをする場合、いつまでに新居へ移る必要があるのでしょうか。また、新居はどのタイミングで決めればよいのでしょうか。小学校に入学する前に引っ越しをするためのポイントについて解説します。
目次
小学校入学前に引っ越し!新居はいつまでに移ればいい?
公立の小学校へ通学するためには、前提としてその学区内に住んでいる必要があります。引っ越しでその学区内へ移る場合、いつまでに移っていればよいのでしょうか。小学校入学のために行う引っ越しのタイミングについて解説します。
ただし、地域や学区によってルールに違いがあるため、必ず通う予定の小学校や役所に詳細を確認しましょう。
明確な引っ越しの期限は決まっていない
小学校に入学するための、引っ越し期限は明確に決まっているわけではありません。
公立の場合は、教育委員会が教育における重要事項や方針を決定しています。引っ越しをする地域が決まっているなら、管轄の教育委員会に連絡をして「入学通知書」の発行を希望しましょう。この入学通知書は、住民票をもとに12月〜1月頃に発送されます。
もし、2月や3月に引っ越しをする場合でも、あらかじめ教育委員会に連絡をしておき、引っ越しをしたタイミングで入学通知書を受領すれば問題ありません。
このように、引っ越しの期限はありませんが、子どもにかかる負担を考慮してできるだけ早く引っ越しを完了させておくことが望ましいでしょう。
「就学前健診」を受けるためには9月頃には引っ越しが必要
小学校入学前に「就学前健診」が行われます。これは子どもの健康状態を把握するために入学の約半年前に行われる健康診断です。
就学前健診の案内は、一般的に10月時点の住民票をもとに発送されます。これは必ず受けなければいけないものではありませんが、就学前健診を受ける場合は9月頃には引っ越しをしておく必要があるでしょう。
また、就学前健診は基本的に学校で行われることが多いです。子どもにとっては、入学前に学校に行けるよい機会であるため、可能であれば参加したい行事です。
住民票を移せない場合は?
学区を決定するためには、児童がその学区内に住んでいることを証明する必要があり、住民票が証明書となります。
賃貸はすぐに住民票の移動が可能ですが、注文住宅の場合は建物の完成を示す検査済証が発行され、登記が完了されるまでは住民票を移動させることができません。このようなケースでも、教育委員会へ相談することで、入学通知書を発行してもらえることがあります。
しかし、このような相談は学校や学区によって対応の可否が分かれるため、家を購入もしくは建てる際には、あらかじめ確認しておきましょう。
新居への引っ越しはなるべく早めに!
小学校への入学手続きは、学区や地域、公立か私立などによって異なります。予想外のトラブルに備えるためにもなるべく早いタイミングで引っ越しをしておくことをおすすめします。
特に新築したり、購入した家をリフォームしたりする場合は、現場での作業ミスや建材の納期遅れなどのトラブルで、入居が遅れることは十分に考えられます。
子どもの負担を少しでも減らすために、余裕を持った引っ越しを心がけましょう。
引っ越し先の家を決めるタイミング
なるべく早い引っ越しを実現するためには、どのタイミングで引っ越し先を決める必要があるのでしょうか。
引っ越し先を賃貸にするのか、購入するのかでは準備期間が異なります。賃貸にする場合と家を購入する場合において、家を決めるタイミングを解説します。
賃貸への引っ越しの場合
賃貸の場合、物件を決めてから実際に入居ができるまでの期間は3週間程度です。
入居申込書を提出してから入居審査の結果がでるまでの期間は、数日〜1週間程度です。入居審査の通過から入居までの期間は2週間程度です。
つまり、入居申込書の提出から実際に入居できるまでの期間は3週間程度です。入居希望日から逆算をして、引っ越し先を決めるタイミングを計りましょう。しかし、部屋の状態が著しく悪い場合などは、クリーニングが長引いたり設備の交換が必要だったりと、入居可能日が遅くなるおそれもあるので注意が必要です。
購入して引っ越す場合
家を購入してから入居できるまでの期間は、物件の種別やリフォームの有無などによって異なります。
リフォームをする場合
中古物件を購入し、リフォームをしないのであれば、不動産売買契約から1カ月程度で入居ができます。
一方、中古戸建てや中古マンションを購入しリフォームをする場合は、リフォーム工事期間を考慮する必要があります。リフォーム期間はキッチン、バスルーム、洗面所、トイレの交換であれば2週間程度で済みますが、家屋内すべてをフルリフォームする場合は1カ月以上かかることもあります。
リフォームを検討している場合は、工事の日程を考慮し、購入時期を見誤らないように十分注意してください。
家を建てる場合
注文住宅を建てる場合は、まず建築会社を選定します。複数の建築会社を比較すると、選定には約2〜3カ月かかります。建築会社を選定してから実際に入居できるまでは最短で約6カ月です。
要望やこだわりが多い場合は1年や2年を要することもあります。家を建てる際には、長期間の準備が必要になることを知っておきましょう。
また、新築の完成が間に合わないけど、希望の小学校に子どもを通わせたい場合は、入居できるまでは付近の賃貸物件に住むという選択肢もあります。
引っ越し前・入学前に準備すべきこと
引っ越し前や小学校へ入学する前には、さまざまな準備が必要です。漏れがないように、以下で解説するポイントを確認しておきましょう。
引っ越し前に準備・確認すべきもの
通学路などは引っ越しをしてからでないと確認ができませんが、以下のようなものは引っ越しをする前に準備ができます。引っ越し前に余裕があるなら準備しておくとよいでしょう。
・ランドセルの購入
・文房具の準備
・各持物への名前シール貼り
入学前に準備・確認すべきもの
初めての学校生活は、子どもはもちろんのこと親にとっても慣れない生活となります。しっかりと準備・確認することで不安を取り除きましょう。
・通学ルートを子どもと一緒に歩き、通学時間を確認する
・就学前健診に参加する
・学校説明会があれば参加し、学校の行事や部活動、親が参加すべき行事を確認する
・PTAなどの選出基準を確認する
・入学準備に必要な費用を把握する
小学校入学前に慌てないためにも、早めの行動が重要!
小学校に入学する前に引っ越しができ、準備が万端であれば問題はありませんが、想定外のトラブルや準備不足によって慌てるケースもあるでしょう。
そのような事態にならないよう、なるべく早い段階で不動産会社に相談し、まずは家探しのスケジュールを把握することが重要です。また、不動産会社から学校の特徴が分かる情報を入手し、引っ越し前と引っ越し後にやれる準備の確認をしましょう。