住宅ローンの事前審査とは?必要書類や本審査との違いも詳しく解説

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マイホーム購入のタイミングには必須ともいえる住宅ローンですが、本審査を受けるためにはまず事前審査に通る必要があります。事前審査の仕組みや落ちてしまう原因を知らずに受けてしまうと、うまくいかないことも少なくありません。

今回は、住宅ローンの事前審査の流れや必要性、準備すべき書類だけでなく、事前審査に落ちてしまう原因についても詳しく解説します。自分の状況と照らし合わせることで、有効な対策をたてるヒントになります。住宅ローンの申し込みを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

住宅ローンの審査の流れとかかる日数

住宅ローンの借入完了までには三つの段階があります。それぞれ「事前審査」「本審査」「借入」となっており、結果が出るまでに待たなくてはいけない期間があります。それぞれにかかる一般的な日数は以下のとおりです。

1.事前申し込み▶事前審査
(3〜4日程度)

2.正式申込▶本審査
(1週間程度)

3.住宅ローン契約▶借入(引き渡し時)
(2週間〜1ヶ月程度)

このように、住宅ローンは順調に進めば一ヶ月半程度で契約が完了します。

住宅ローンの事前審査とは?

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住宅ローンの事前審査はその他のローンに比べて重要な意味があります。そして、住宅ローンを利用したい方が最初に通過しないといけない審査が事前審査です。この事前審査があることで、住宅ローン利用者・不動産会社・金融機関のすべてにメリットがあります。ここからは、事前審査の具体的な内容や本審査との違いを解説します。

住宅ローンの事前審査とは?

事前審査では本人の信用情報や返済能力などを簡易的に審査します。事前審査を受けることで、借入ができるおおまかな金額がわかるので、物件選びの基準になるでしょう。また、いきなり本審査のような手間のかかる手続きをして審査が通らなければお互い時間の無駄になるので、本審査の前の確認作業といった意味もあります。

また、最近ではインターネットで必要事項を入力することで、借入可能な金額を知ることができるので、手軽に事前審査を利用できる金融機関もあります。

事前審査と本審査の違いは?

事前審査と本審査の大きな違いは手続きの複雑さです。事前審査の必要書類や確認項目に比べ、本審査ではさらに多くの書類や手続きが必要になり、申込者や不動産会社にも負担がかかります。

具体的には、事前審査でチェックした項目の再検証や担保物件の適法性など購入物件の確認や、公的書類や物件関連の書類を多く準備するなどです。また、団体信用生命保険に加入するため健康状態の基準を満たしているかの申告をしなければいけないこともあります。

住宅ローンにおける事前審査の必要性

住宅ローンの手続きはクレジットカードのように簡単ではありません。本審査をするには関わるすべての人にそれなりの手間がかかるので、無駄な労力を減らすため簡易的な事前審査を実施します。具体的な理由と審査内容を解説します。

なぜ物件購入までに事前審査が必要?

金額が多い場合は数千万円もの金額になる住宅ローン。金融機関も慎重になるのは当然です。事前審査が必要な理由としては、事前審査が通ったあとに売買契約を結ぶ必要があるからです。また、時間のかかる本審査の前に、時間のかからない事前審査を設けることで手間を省く目的があります。

不動産会社は、余計な手間を省くために、住宅ローンの審査が通るのかがわかった状態で売買契約を結びたいと思っています。また、金融機関もその分のコストを軽減できます。

住宅ローンの事前審査で審査される内容

事前審査を通過するためにはまず審査の内容を知ることが重要です。下の図は、国土交通省が実施した「民間住宅ローンに関する調査」を表にしたものです。この図を参考に解説します。

出典:国土交通省「令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書

住宅ローンの審査の際に重要視する項目が上から順番に並んでいます。90%以上の金融機関が重要視している項目は以下のとおり

1. 完済時年齢
2. 健康状態
3. 担保評価
4. 借入時年齢
5. 年収
6. 勤続年数
7. 連帯保証
8. 金融機関の営業エリア

この順位から、完済時年齢を多くの金融機関が重視しているのがわかります。次いで団体信用生命保険に加入できるかが決まる健康状態です。上位の項目は、長期に渡ってきちんと返済できるか、返済できないときに残金が回収できるかなどを重要視しているのがわかります。

住宅ローンの事前審査に必要な書類は?

一般的な事前審査での必要書類を表にまとめました。また、一律ではなく金融機関によって必要となる書類が異なるので、利用する金融機関に確認は必須です。

  書類の種類 詳細
金融機関から受け取る 仮審査申込書 名称は金融機関によって異なる
自分で準備 本人確認書類 ・運転免許書またはパスポート
・健康保険証
収入確認書類 ・源泉徴収票、住民税決定通知書、課税証明書など
・個人事業主の場合は確定申告書、納税証明書など
・法人代表の場合は決算報告書など
物件確認書類 ・間取り図
・建設費などがわかる見積書
・土地の所在地の資料
・資金計画表
・物件の販売チラシなど
借り換え時の借入状況の確認書類 ・償還予定表
・残高証明書など
借り換え時の返済状況の確認書類 ・返済用の口座通帳
・インターネットバンキングの画面のスクリーンショットなど

住宅ローンの事前審査に落ちた!その理由は?

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「審査に落ちたけど原因が分からない」「年齢や収入は問題ないはずのに」といった方もいるのではないでしょうか。事前審査に落ちるだけでなく、原因が分からないと不安になるもの。そして、事前審査で落ちるにはいくつかの原因があるので、順番に解説していきます。

ブラックリストに載っている

ブラックリストとは、クレジットカードやローンなどの遅延または未払いが一定の条件を超えてしまうと載ってしまうリストのことで、「信用情報」とも呼ばれています。ブラックリストに載ってしまうと、一定期間借り入れが難しくなってしまうので、結果的に審査に落ちる原因となります。

また、自分の信用情報は以下の機関にて確認できます。

・全国銀行個人信用情報センター(KSC)
・株式会社日本信用情報機構(JICC)
・株式会社シーアイシー(CIC)

信用情報の確認は基本的に有料となっていますが、気になる方は問い合わせてみてください。

返済中のローンがある

住宅ローンの事前審査には、年収に対しての返済額の比率である年収負担率をもとに審査します。また、その中には住宅ローン以外のものも含まれます。住宅ローンの年収負担率は問題ないのに落ちてしまう。そのような場合は、返済中のローンが原因であることも。

たとえば、マイカーローンやクレジットカード、奨学金やスマホの分割支払いなどいろいろあります。もし、返済中のローンがあるときは事前審査を通す前に担当者に相談して、対策できることがあればしておくことが有効です。

完済時の年齢が80歳を超えている

借入時と完済時の年齢どちらも重要です。借入時は20代の若年層や定年である65歳を過ぎると不利に、完済時は、住宅ローンの完済時年齢に設定されている80歳をこえると難しくなります。それを知らずに長い返済計画を立ててしまうと事前審査に落ちてしまうことも。借入時の年齢は変えられないので、完済時の年齢に注意して事前審査を通しましょう。

持病があるなど健康に問題がある

民間の金融機関で住宅ローンを利用する場合、多くは団体信用生命保険への加入が必須です。その理由は、団体信用生命保険に加入しておくと、利用者が死亡したときに金融機関に保険金として残金が支払われるからです。

そのため、糖尿病や高血圧などの、団体信用生命保険に加入できないような疾患や持病があると事前審査に通りません。また、問題となる疾患や持病は金融機関によって異なる場合が多いです。

転職したばかり

勤続期間が長いとそれだけ信用できるといえます。金融機関の基準では勤続2〜3年のところが多く、なかには半年〜1年などでも審査が通る場合もあり、金融機関によって異なります。しかし、業種は同じで年収がアップしている場合などは不利にならないことも。

また、個人事業主や独立開業後間もない方は事前審査で不利になることがあります。

まとめ

今回は、住宅ローンの事前審査の内容や、落ちてしまう原因などを解説しました。住宅購入は高ければ数千万円もする高額な買い物。住宅ローンを利用する方が多いでしょう。
つまり、審査の仕組みをしっておくと有利に進めることができます。
ぜひご紹介した情報を参考にしていただき、住宅ローンの審査に通ってマイホームを手に入れましょう。

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