築5年のマイホームを手放して住み替えるべきかどうか、判断に迷う方は少なくありません。築浅物件として高値で売却できる可能性がある一方で、住宅ローンの残債や税金面での注意も必要です。
ここでは築5年での住み替えがお得になるケースや、高く売却するためのポイント、押さえておきたい税制上のルールまで詳しく解説します。
「今売るべきか」を見極めるヒントとして、ぜひご活用ください。
目次
築5年の住み替えが良いと言われる理由
築5年での住み替えは資産価値を最大限に活かして住み替えできる、絶好のタイミングです。築年数が浅いため高値がつきやすく、買い手も見つかりやすいため、スムーズに住み替えが進みやすいでしょう。
また、税制面でも有利になる場合があり、「築5年」は非常に戦略的な節目なのです。その理由を深堀していきましょう。
築浅物件は売りやすい
築5年以内の物件は、不動産市場において「築浅物件」と分類されます。国土交通省指定の不動産流通推進センター(REINS)によると、2025年4月時点での中古マンションの成約価格は、築5年以下の物件でほかの築年帯よりも高値で取引される傾向が示されています。
築浅であれば建物の状態も良好であることが多く、住宅設備や内装も新しいため、購入希望者にとって安心感があります。そのため、高価格帯での売却が現実的に可能となります。
購入希望者が見つかりやすい
築浅物件は、設備の更新や修繕リスクが低いため、買主目線では「安心して購入しやすい物件」で人気があります。
賃貸物件を探すにしても、「部屋がきれいな状態だから」「設備が新しいから」などの理由で、築浅物件を探す方は多いもの。築5年というタイミングは「買主の需要が多い=売却しやすい」ため、住み替えのタイミングとしておすすめなのです。
実際に国土交通省指定の不動産流通推進センター(REINS)の首都圏中古マンションの築年数別成約率を見てみると、築0~5年の中古物件は登録数が少ない中でも、高い成約率となっていることがわかります。
首都圏中古マンションの築年数別成約率
| 築年数 | 成約率(%) |
|---|---|
| 築0~5年 | 30.5 |
| 築6~10年 | 40.7 |
| 築11~15年 | 35.3 |
| 築16~20年 | 34.9 |
| 築21~25年 | 28.3 |
| 築26~ | 19.9 |
築年数別にみると、築0~5年のREINSへの新規登録件数の割合はわずか7.8%ですから、購入希望者が多いことの裏付けとしては十分なデータでしょう。
不動産の5年ルールで支払い税額が押さえられるから
不動産には通称「5年ルール」と呼ばれる税制上の区分があります。これは譲渡(売却)により利益が出た場合に適用される譲渡所得税の税率が、所有期間が「5年以下」と「5年超」で以下のような違いがあります。
- ・5年以下:短期譲渡所得として「所得税30%+住民税9%=合計39%」
- ・5年超 :長期譲渡所得として「所得税15%+住民税5%=合計20%」
築5年を超えて売却すれば、最大で19%税率が軽減される可能性が高いので、築浅と判断されるタイミングと、5年ルールがぎりぎり重なる「築5年」が最適な売りどきとなります。
ただし、5年の起算点は「購入契約日でなく登記簿上の取得日」からカウントされる点に注意してください。(参考:譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき|国税庁))
築5年の住み替えで物件を高く売るコツ

築5年の物件は市場での競争力が高く、売り方次第ではさらに高値を狙いやすいです。
特に需要の高まる時期を見極め、適切な不動産会社に依頼できれば、売却価格を最大化しやすくなります。以下で、具体的な工夫やポイントを見ていきましょう。
不動産の需要が高まる時期を狙う
不動産市場では、季節や時期により需要に波があります。公益財団法人 不動産流通推進センターのデータによると、首都圏の中古一戸建ての成約件数は「4〜6月」がもっとも多くなる傾向にあります。
この時期は、進学・転勤などのライフイベントに合わせて住み替え需要が高まるため、物件を売り出すタイミングとして非常に有利です。反対に秋〜冬は成約数が減る傾向があるため、戦略的に売却スケジュールを調整する必要があります。
売却に強い不動産会社に依頼する
同じ物件でも依頼する不動産会社の販売力により、売却価格やスピードに大きな差が出ます。売却に強い会社に依頼できれば、広告の打ち出し方・内覧対応・価格交渉までプロフェッショナルに対応してもらえ、好条件での売却につながりやすくなります。
売却に強い会社を見極めるポイントは以下のとおりです。
- ・過去の売却実績が豊富か(特に同エリア・同築年数)
- ・自社サイトや大手ポータルサイトでの掲載実績が多いか
- ・査定価格が適正かつ根拠が明確か
- ・担当者が税制や住み替えの流れに詳しいか
- ・売却に関する口コミや評判が良好か
上記のポイントを踏まえて検討すると、売却に強く信頼できる不動産会社が見つかります。
物件が魅力的に見える工夫をする
売却を希望条件でスピーディーに実現するには、物件を魅力的にみせることが欠かせません。購入希望者からの評価を高められるので、以下のポイントを確認していきましょう。
- ・清掃を徹底し、室内を明るく保つ
- ・家具のレイアウトを整え広く見せる
- ・生活感を抑えてモデルルームのように演出する
- ・クロスや床の汚れを可能な範囲で補修する
- ・家の顔となるエントランスや玄関まわりもきれいに整える
築5年で住み替えるとき税金で注意するポイント
築5年での住み替えは売却益や購入に伴う税金など、多くの税制に関わるため注意が必要です。思わぬ出費を避けるため、事前にどんな税金があるか、控除・特例の有無を把握しておきましょう。
譲渡所得税が高くなる
譲渡所得税は、所有期間によって課税率が大きく異なります。5年未満だと短期譲渡所得扱いとなり、最大39%の課税となるため注意が必要です。
この点については、前述の「不動産の5年ルールで支払い税額が押さえられるから」で詳細を説明していますので、そちらもあわせて確認してください。
(参考:譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき|国税庁)
購入時に別途税金の支払いが発生する
住み替えで新たに住宅を取得する際には、複数の税金が発生します。以下は国税庁の「暮らしの税情報(パンフレット)」に記載されている主な税金の一覧です。
| 税金 | 概要 | 目安税額 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 所有権移転登記などに必要 | 固定資産税評価額×2.0%など |
| 不動産取得税 | 不動産取得時に一度だけ課税 | 固定資産税評価額×3%(軽減措置あり) |
| 印紙税 | 売買契約書などの文書に課税 | 1万~6万円程度(取引額による) |
| 消費税 | 建物部分に課税(売主が課税業者の場合) | 建物価格×10% |
これらの費用も含めて資金計画を立てましょう。
住み替え用の控除や特例を利用する
住み替えの際には、税負担を軽減するための控除や特例がいくつか用意されています。以下のような制度を活用すれば、譲渡所得税の節税が可能です。
- ・3,000万円特別控除:マイホームを売却した際に、譲渡益から最大3,000万円を控除できる(参考:マイホームを売った時の特例|国税庁)
- ・特定居住用財産の買換え特例:一定の条件を満たせば、課税を繰り延べできる(参考:特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁)
これらは併用不可のため、活用を検討する場合は不動産会社や税理士と相談しながら、最適な選択を行いましょう。



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