売れない土地でも買取できる?売却できる土地の特徴・価格相場・おすすめの手放し方を解説

売れない土地でも買取できる?売却できる土地の特徴・価格相場・おすすめの手放し方を解説

地方の土地や再建築不可の物件など、仲介では買い手がつかない土地は少なくありません。しかし買取専門業者であれば、条件次第で現金化できる可能性があります。特徴や相場、手放し方を整理します。

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売れない土地でも買取できるケースは多い

仲介で長期間売れずに放置されている土地でも、買取という選択肢を使えば早期に処分できる場合があります。まずは仲介と買取の仕組みの違いと、それでも買い取れない土地があるという現実を押さえておきましょう。

売れない土地でも買取できる理由

買取業者は仕入れた土地をそのまま個人向けに転売するのではなく、造成・分筆・農地転用・隣接地との一体活用など、独自のノウハウを使って再生させることを前提に価格を算定します。個人の買い手が敬遠する土地でも、業者にとっては再生の余地があると判断されれば買取の対象になります。

令和6年(2024年)の国土交通省調査によると、全国の土地のうち、不動産登記簿のみでは所有者の所在が判明しない所有者不明土地の割合は23%に及びます。その面積を合わせると、九州の面積よりも広いといわれています。

管理が難しい土地がこれだけ広がっている以上、所有者が早めに買取という形で手放す動きは今後も増えていくと考えられます。

仲介では売れなくても買取なら売れる理由

仲介は個人の買い手を探すため、住宅ローンが使えない土地や用途が限定される土地は敬遠されがちです。一方、買取業者は現金で即時に取引でき、再生後の販売先も自社で確保しているため、個人には扱いづらい土地でも仕入れの対象にできます。仲介で断られた土地の相談先として、買取業者が受け皿になっているケースは珍しくありません。

買取できない土地も一部ある

もっとも、すべての土地が買取可能というわけではありません。境界が未確定で隣地とのトラブルが解決していない土地や、産業廃棄物・地中埋設物などの瑕疵が疑われる土地、極端な僻地で再生の見込みが立たない土地などは、買取業者からも断られることがあります。こうした土地については、後述する買取以外の対処法もあわせて検討する必要があります。

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売れない土地とは?よくある特徴

「売れない土地」と一括りにいっても、原因はさまざまです。仲介市場で敬遠されやすい代表的な特徴を整理します。

地方・過疎地にある土地

人口減少が進む地方や過疎地の土地は、そもそも住宅需要自体が乏しく、仲介では長期間買い手がつかないことが多いです。近隣に生活インフラが少ない、公共交通の便が悪いといった条件も重なりやすく、価格を下げても反応が乏しいケースが目立ちます。

再建築不可・接道義務を満たさない土地

建築基準法では、都市計画区域・準都市計画区域内で建物を建てる際、敷地が幅員4m以上の道路に2m以上接していることを義務付けています。これが接道義務です。もともと路地の奥にある土地や、細い私道にしか面していない土地、道路に見えても建築基準法上の「道路」に該当しない通路にしか接していない土地などは、この要件を満たせません。

接道義務を満たさない土地は、現状建っている建物を解体すると、更地に新しく建物を建てることができなくなります。そのため「再建築不可物件」と呼ばれ、リフォームや増築の範囲でしか活用できません。この制限は金融機関の担保評価にも直結し、住宅ローンの審査でも不利になりがちです。ローンが組みにくいことで購入希望者の層自体が狭まり、需要の乏しさがそのまま価格に反映されます。こうした再建築不可の物件は、同条件で接道義務を満たす土地と比べて、売却価格が5〜7割程度にとどまるとされています。

不整形地・旗竿地・狭小地

敷地の形状がいびつな不整形地や、細い通路の奥に敷地が広がる旗竿地、面積そのものが小さい狭小地は、建築プランの自由度が下がるため評価が下がりやすい土地です。駐車スペースの確保が難しい場合も多く、ファミリー層からの需要が伸びにくい傾向があります。

傾斜地・崖地・高低差がある土地

傾斜地や崖地は、擁壁の設置や造成に追加費用がかかるため、購入希望者から敬遠されがちです。自治体の条例で崖地に指定されている場合は建築そのものに制限がかかることもあり、価格への影響はさらに大きくなります。

市街化調整区域・農地

市街化調整区域とは、都市計画法に基づき、無秩序な市街化を抑制するために定められた区域です。都市計画区域は「市街化区域」と「市街化調整区域」に分けられ、市街化区域が積極的に市街化を進めるエリアであるのに対し、市街化調整区域は農地や自然環境を保全する目的で開発が抑えられているエリアにあたります。そのため原則として建物を新築できず、住宅を建てるには自治体の開発許可など特別な手続きが必要になり、住宅用地としての需要はほとんど見込めません。

農地についても同様に、農地法による転用規制があります。農地を宅地など農地以外の用途に転用するには、農業委員会や都道府県知事の許可が必要で、無許可での転用は原則認められません。また農地のまま売買する場合も、購入者が農業に従事する個人や、一定の要件を満たす農業法人などに限られるため、売却先自体が限定されるという事情があります。

境界未確定・共有名義など権利関係に問題がある土地

隣地との境界が確定していない土地や、相続によって複数人の共有名義になっている土地は、権利関係を整理しないと売却そのものが進まないことがあります。共有者全員の同意が必要になるため、話し合いが難航すると仲介市場での売却は事実上止まってしまいます。

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売れない土地を買取に出すメリット・デメリット

こうした売れにくい土地を買取に出すことには、メリットとデメリットの両方があります。判断材料として整理しておきましょう。

メリット① 短期間で現金化できる

買取業者はすでに買い手として存在しているため、個人の購入希望者を探す必要がありません。査定から契約、決済までを数週間から1カ月程度で終えられることも多く、相続税の納付期限や維持費の負担から早く解放されたい場合に適しています。

メリット② 契約不適合責任が免責になるケースが多い

買取業者との契約では、引き渡し後に土壌汚染や地中埋設物などの問題が見つかっても、売主が責任を負わない契約不適合責任の免責特約を設けることが一般的です。個人間売買では負いかねないリスクを避けられる点は、古い土地や来歴が不明な土地を手放す際の安心材料になります。

メリット③ 仲介では断られた土地でも売却できる可能性がある

再建築不可や市街化調整区域など、仲介会社から「取り扱いが難しい」と断られた土地でも、専門の買取業者であれば独自の再生プランを持っているため、売却できる可能性が残ります。複数の仲介会社に断られた経験がある場合こそ、買取業者への相談を検討する価値があります。

デメリット① 仲介より価格は安くなる

買取業者は再生や転売にかかるコスト、リスクをあらかじめ価格に織り込むため、仲介による売却と比べると価格は下がる傾向にあります。どの程度下がるかは土地の種類によって差があり、次の章で相場感を確認します。

デメリット② エリアによっては対応業者が限られる

訳あり土地の買取に力を入れている業者は都市部に集中しやすく、地方や過疎地の物件については対応可能な業者自体が少ないという課題もあります。全国対応をうたう業者であっても、実際の買取実績があるかどうかは事前に確認しておくと安心です。

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売れない土地の買取価格相場

売れない土地の買取価格は、種類によって下落率が大きく異なります。仲介価格との違いや、価格が下がる理由を踏まえたうえで、種類別のイメージをつかんでおきましょう。

仲介価格との違い

仲介による売却は、時間をかけて個人の買い手を探すことで、市場価格に近い金額での成約を目指す方法です。これに対して買取は即時性を優先するため、価格は仲介の6〜8割程度になることが一般的とされています。土地の種類や立地によってはこの差がさらに広がることもあります。

価格が安くなる理由

買取価格が下がる主な要因は、買取業者が仕入れ後に負担する造成費用や境界確定費用、農地転用や用途変更にかかる手続きコスト、そして再販までの保有リスクです。これらのコストと利益をあらかじめ差し引いた金額が提示価格になるため、権利関係や現況が複雑な土地ほど下落幅が大きくなります。

土地の種類別の買取価格イメージ

種類ごとの目安を表にまとめました。実際の金額は立地や面積、周辺の取引事例によって変動するため、あくまで傾向としてとらえてください。

土地の種類仲介価格との比較目安価格が下がる主な要因
再建築不可5〜7割程度接道義務違反、住宅ローン利用不可
山林・原野数割程度〜わずかな金額需要の乏しさ、境界未確定が多い
市街化調整区域3〜6割程度建築制限による用途の限定
農地数割程度転用手続き、買主の資格制限
狭小地・旗竿地6〜8割程度建築プランの制約、駐車場確保の難しさ

再建築不可

再建築不可の土地は、接道義務を満たす土地の相場に対して5〜7割程度、条件によっては3割程度まで下がることもあるとされています。接道義務を満たす工事を行えば価格が回復するケースもあるため、費用対効果を含めて業者に相談してみる価値があります。

山林・原野

山林や原野は個人の買い手がほとんどおらず、仲介市場ではまず動きません。

法務省が公開している「相続土地国庫帰属制度の統計」によると、2026年6月末時点で山林の申請868件に対し承認はわずか193件、承認率は約22.2%にとどまっています。国への引き取りすら難しい土地が多いことからも、山林は買取価格が極めて低くなりやすい、あるいは値がつきにくい土地であることがうかがえます。

市街化調整区域

市街化調整区域は建築に自治体の許可が必要なため、用途が限られる分だけ買取価格も抑えられます。ただし、隣接する土地と一体で活用できる場合や、資材置き場・駐車場としての需要が見込める立地では、想定より高く評価されることもあります。

農地

農地は農地法に基づく転用許可がなければ宅地として活用できないため、買取価格も限定的になりがちです。都市近郊で宅地転用の見込みがある農地は比較的評価されやすい一方、耕作放棄地に近い状態の農地は買い手を見つけること自体が難しくなります。

狭小地・旗竿地

狭小地や旗竿地は、建築コストや駐車スペースの制約が影響し、通常の整形地と比べて6〜8割程度の価格になることが多い土地です。周辺に同様の狭小住宅の実需があるエリアでは、想定より高値がつくこともあります。

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売れない土地を買い取ってくれる業者の選び方

不動産会社の提案

同じ土地でも、業者によって提示価格や対応の丁寧さは大きく異なります。依頼先を選ぶ際のポイントを押さえておきましょう。

訳あり土地の実績が豊富か

再建築不可や市街化調整区域、共有名義の土地など、訳あり物件の買取実績が豊富な業者は、価格算定のノウハウや再生の引き出しを多く持っています。過去の取扱事例を公式サイトなどで確認しておくと、判断材料になります。

エリア対応を確認する

不動産会社によって買取の取扱エリアには濃淡があります。所有する土地がある地域での買取実績があるかどうかは、問い合わせの段階で具体的に確認しておきましょう。

査定理由を説明してくれるか

査定額だけを提示し、その根拠を説明しない業者には注意が必要です。接道状況や境界の有無、造成費用の見込みなど、価格が決まる理由を具体的に説明してくれる業者であれば、査定の妥当性を判断しやすくなります。

悪質業者を見分けるポイント

契約を急がせる、査定根拠を説明しない、極端に低い金額を提示したうえで値上げ交渉に応じない、といった対応が見られる業者は注意が必要です。宅地建物取引業の免許番号や本店所在地が明示されているか、口コミや実績が確認できるかも、依頼前にチェックしておきたいポイントです。

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売れない土地を少しでも高く売るコツ

買取を検討する際も、いくつかの工夫で査定額を引き上げられる可能性があります。

価格設定を見直す

近隣の取引事例や公示地価と比較し、現状の希望価格が相場から大きく外れていないか見直すことが第一歩です。相場より高すぎる価格設定は、買取業者からの提示額にも交渉の余地を残しにくくします。

境界資料や測量図を準備する

境界が確定している土地は、買取業者にとって追加費用やリスクが少ないため、価格面で有利に働きます。既存の測量図や境界確認書があれば事前に用意し、なければ土地家屋調査士への依頼も検討しておくとスムーズです。

土地活用の可能性を伝える

隣地との一体活用や駐車場・資材置き場としての転用可能性など、業者が気づいていない活用アイデアを伝えることで、査定額が上がることもあります。周辺の開発計画や用途地域の情報をあわせて伝えると説得力が増します。

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買取を断られた場合の対処法

買取業者にも断られてしまった場合は、いくつかの代替手段があります。

他の専門業者へ相談する

1社に断られても、別の業者では対応可能な場合があります。山林や農地、共有持分などジャンルに特化した専門業者も存在するため、土地の種類に合わせて相談先を広げてみましょう。

隣地所有者へ売却する

一般の買い手には需要がなくても、敷地を広げたい隣地所有者にとっては価値のある土地であるケースは少なくありません。境界確定や測量の手間を省ける分、隣地所有者側にもメリットがあり、思わぬ好条件での交渉につながることもあります。

自治体への寄付を検討する

自治体によっては、公共利用の見込みがある土地であれば寄付を受け付けている場合があります。ただし、利用価値が乏しいと判断された土地は断られることも多く、まずは自治体の担当窓口に相談してみる必要があります。

相続土地国庫帰属制度を利用する

相続で取得した土地であれば、一定の要件を満たすことで国に引き取ってもらえる相続土地国庫帰属制度も選択肢になります。法務省の集計では、2026年6月末時点で申請件数5,698件に対し、国庫への帰属が認められたのは2,885件で、承認率は約50%です。

地目別では田・畑の申請が2,226件で最も多く、次いで宅地の1,973件でした。境界確定や現地の状態によって審査結果が左右されるため、事前に法務局の相談窓口を利用しておくと安心です。

無償譲渡サービスを利用する

売却や国庫帰属が難しい土地については、無償でも良いので引き取り手を探せる譲渡マッチングサービスを利用する方法もあります。売却益は見込めませんが、固定資産税や管理の負担から解放されるという点では、有効な選択肢のひとつです。

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