売りやすさを考慮すると、一戸建てとマンション、購入するならどっち?

マイホームの購入を検討している人にとって、一戸建てとマンションはどちらが良いかという悩みは永遠のテーマです。

どちらを選ぶかは複雑な要素が関係しますが、購入後の売りやすさを考慮した際、どちらが良いという傾向はあるのでしょうか。

住宅購入者は何を重視しているのか

ここではリクルート住まいカンパニーの『コロナ禍を受けた「住宅購入・建築検討者」調査』を参考にしながら、売りやすい物件の特徴について説明していきます。

コロナ拡大で住宅に求める条件が変化

売りやすい物件を知るためには、不動産を購入する方が重視しているポイントを知ることが重要です。

住宅に求める条件の調査結果は下記のとおりです。

順位内容割合
1仕事専用スペースがほしくなった28%
2通信環境の良い家に住みたくなった27%
3換気性能に優れた住宅に住みたくなった24%
4日当たりのよい住宅がほしくなった23%
5省エネ性(冷暖房効率に優れた)住宅に住みたくなった23%
6通風に優れた住宅に住みたくなった22%
7部屋数がほしくなった22%
8広いリビングがほしくなった21%
9遮音性に優れた住宅に住みたくなった21%
10宅配ボックス・置配ボックスを設置したくなった20%

やはりリモートワークの推進に伴い、1位は「仕事専用スペースがほしくなった」でした。これは2020年5月の前回調査に引き続いての首位であり、今後もこの傾向は続くとみられます。

それ以下は2位「通信環境」、3位「換気性能」4位「日当たり」5位「省エネ性能」と続くとおり、家にいる時間が増え、住まいの快適性を求める方が増えていることが分かります。

広さを重視する方が増加傾向

広さか駅からの距離か、どちらを重視するかという質問に対しては、コロナ禍以降、広さを重視する人が増えています。

リクルート住まいカンパニー『コロナ禍を受けた「住宅購入・建築検討者」調査』より作成

特に首都圏では、広さを重視する人はコロナ前の2019年12月で42%だったのに対して、2020年9月調査では53%と+11ポイントも伸長しています。

家にいる時間が増加したことから、駅からの距離より広さを重視する傾向になっています。

一戸建て志向の方は増加傾向

一戸建てと集合住宅ではどちらを望む人が多いのかを見ていきましょう。

リクルート住まいカンパニー『コロナ禍を受けた「住宅購入・建築検討者」調査』より作成

コロナ禍以降のアンケートということもあって、広い一戸建て住宅を志向する方が目立ちます。人々の好みは社会状況に影響をうけます。コロナが終息し、通勤生活が復活するならば、また違ってくる可能性があります。

また、マンションは自ら住まずに投資目的での購入もあります。

アンケートの結果のみを重視して、一戸建ての方が売りやすいと思い込むのはお勧めできません。

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一戸建てとマンションはどっちが売りやすい?

それでは、一戸建てとマンション、どちらが売りやすいのでしょうか。

不動産の売買には地域差や物件の築年数、広さなど、さまざまな要素が絡み合うため、全国値一律にどちらが良いとは言い切ってしまうことはできません。

その上で、さまざまなデータを比較して検討し、自分なりの判断ができるようにはなっておきたいものです。

建物の資産価値はマンションの方が高い

資産価値としてはマンションの方が値上がりしています。

国土交通省は、年間約30万件の不動産の取引価格情報をもとに、全国の不動産価格の動向を指数化した「不動産価格指数」を毎月公表しています。

出典:国土交通省「不動産価格指数

このグラフを見ると、2012年以降マンションの価格は右肩上がりになっています。

この理由は首都圏を中心に富裕層の高級マンションへのニーズが高かったことや、東京オリンピック開催による建築費が高騰し新築マンション価格に転嫁されたことなどが挙げられます。

一方、一戸建ての価格水準は横ばいになっています。資産価値が上がりにくい点は否めないものの、マンションと比べ土地も資産価値となる点はメリットといえるでしょう。 

愛知県名古屋市は都市部でも一戸建て需要が高い

首都圏や関西などではマンションに住まれる方が多い印象ですが、愛知県名古屋市は都市部であるにも関わらず戸建の需要が高い地域です。

日本経済新聞の2020年1月16日付の記事によると、愛知の2018年度の新設住宅着工のうち一戸建ては48%と、全国平均の46%をも上回る数字となりました。東京や大阪は20%台のため、とても高い水準といえます。

この理由はさまざまありますが、名古屋はリニア中央新幹線の開業を控えた人気のエリアである一方、土地の価格が都市部では珍しく安いことが主な理由です。

2021年の愛知県名古屋市の基準地価調査では平均価格(住宅地)が、19万4,100円/㎡でした。東京都全域や大阪市の平均価格は下記のとおりで、名古屋市は地価が安いことが分かります。

地域平均価格(円/㎡)
東京都全域380,900
大阪市248,000
名古屋市194,100

また、冒頭でご紹介したリクルート住まいカンパニーのアンケート調査では、名古屋市のある東海地方においては78%の方が一戸建て志向ということが分かっています。

リクルート住まいカンパニー『コロナ禍を受けた「住宅購入・建築検討者」調査』より作成

これらのデータから考えると、東海地方、特に名古屋市においてはマンションより一戸建ての方が売りやすい可能性があります。

維持管理しやすいのは?

購入後の修繕などについても、一戸建てとマンションでは違いがあります。

一戸建て住宅においては、住宅の修繕は自らの意思で行う必要があります。そのため、将来発生する外壁や屋根の塗り替えなどに備えて、積立てておく必要があります。

一方、マンションでは毎月修繕積立金が管理組合により徴収され、その積立金を使い管理組合が修繕を行います。

自ら判断しなくてもよいというメリットがある反面、毎月ランニングコストが発生する点が気になる方もいらっしゃるでしょう。

一般的に高層マンションになるほど維持管理にかかるコストは上がるため、修繕積立金や管理費も高くなる傾向にあります。

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一戸建てにもマンションにも共通する売りやすい物件の要素とは

最後に、一戸建てにもマンションにも共通する売りやすい物件とはどのような物件なのかを紹介します。

立地が良い

不動産とは土地と建物を指しますが、その価値の大きな部分は立地が占めるといわれています。

立地で重要な点は2点、都市部へのアクセスと周辺環境です。

なかでも都市部へのアクセスは最も重要です。アクセスが良い立地はその分だけ需要が高くなります。

首都圏においては、約47%、半分の方が公共交通機関で30分以内の立地を志向しています。

リクルート住まいカンパニー『コロナ禍を受けた「住宅購入・建築検討者」調査』より作成

周辺環境においては、物件の周辺に公園やスーパーや学校、病院などの主要施設があると資産価値は上がります。

万人にとって住みやすい立地の家を購入することは、自身の住みやすさだけでなく資産価値の点でも重要といえるでしょう。

一般的な間取りであること

建物においては、一般的な間取りであることは重要です。

昨今ではリノベーションが流行したことで個性的な間取りにする方が増えましたが、個性的な間取りにしすぎると購入する方が絞られてしまうため、結果として売却できない可能性があります。

好みの反映は意識しつつも、万人が住みやすいと感じる間取りに収まるように心がけましょう。

まずは不動産会社に相談してみよう

売れやすい物件は立地や間取りなどの特徴があるものの、実際のところは地域ごとにニーズも異なります。

東海地方では一戸建てを志向する方が多いように、地域ごとに異なるニーズをしっかり把握し、それに合わせた不動産を購入すれば資産価値は維持しやすいでしょう。

不動産の購入や売却を検討している際は、地域に詳しい不動産会社に相談してみることをおすすめします。

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