住宅ローン控除(減税)の申請前に要チェック!必要書類と手続き方法

住宅の購入を検討していると、「住宅ローン控除で減税できる」ということを耳にしたことはないでしょうか?
納税する金額が少しでも減らせるなら、家計への負担が減るので、ぜひ利用したいとですよね。
ただし、住宅ローン控除を利用するには、確定申告が必要。

しかし、年末調整を実施している会社に勤務している方にとっては、確定申告の手続きはほとんど馴染みがありませんよね。
慣れない手続きを行うのは、誰でも不安になるものです。

この記事では、住宅ローン控除の申請に必要な書類やその手続き方法についてご紹介します。
必要な情報を事前に確認して、住宅ローン控除の手続きを進めてくださいね。

住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除は正式名称を「住宅借入金等特別控除」といいます。
年収や購入した住宅の床面積などの所定の条件をクリアすると所得税が10年間も減税してもらえる制度です。(現在は13年間に延長されています)
最大で40万円も所得税が控除になるのは、家計の負担が減るので嬉しいですよね。
所得税で控除しきれなかった分は、住民税も上限13万6500円までが減税の対象に。

控除できる金額や条件については、当社スタッフにお気軽にお尋ねください。
お客様が抱えるご不明点が解消できるよう、詳しくご説明いたします。

住宅ローン控除はいつまでに申請?

住宅ローン控除を受けるには、確定申告の一種である還付申告を行います。
では、令和2年に住宅を購入した場合で住宅ローン控除の申請期限を確認してみましょう。

  税務署で申請を行う場合 e-Taxを利用した場合
受付期間 受付時間 受付期間 受付時間
還付申告 令和3年1月1日〜令和3年3月15日

月曜日〜金曜日8:30〜17:00

閉庁の場合
時間外収集箱への投函や郵送でも可能

令和3年1月4日〜令和3年3月15日

月曜日〜金曜日24時間(12/29〜1/3・メンテナンス日を除く)

土日でも利用可能日あり

確定申告 令和3年2月16日〜令和3年3月15日 令和3年2月16日〜令和3年3月15日
還付金の振込 申請から1ヶ月〜1ヶ月半後 申請から2週間〜3週間後

(参照:【税務署の開庁時間】|国税庁【税金の還付】|国税庁e-Taxならこんないいこと:令和2年分 確定申告特集

自営業や副業などで確定申告を行う必要のある方は、還付申告は確定申告と同じタイミングで行います。
還付申告も確定申告も3月15日が期限なので、注意してください。

コロナウィルス感染予防の観点から、e-Taxでの申請がおすすめ。
時間や場所を選ばずに、いつでも提出が可能です。

また、還付金の指定口座への振込もe-Taxの方がスピーディーに入金されます。

住宅を購入したら申請直前に慌てないために、余裕を持って書類を揃えるようにしましょう。
e-Taxの利用を検討される場合は、利用可能日や事前に必要な手続きを確認してくださいね。

住宅ローン控除の必要書類と入手先は?

住宅ローン控除に必要な書類がいくつもあり、その数の多さに戸惑うものです。
ここでは、必要書類やその入手先についてご紹介します。
書類の多さにひるまずに、ひとつずつ揃えていきましょう。

新築住宅・中古住宅で共通の必要書類

購入した住宅が新築、中古に関わらず、必要な書類は次の通りです。

書類名 概要 入手先
マイナンバーが
わかる書類
・マイナンバー通知カード
・マイナンバーカード
・マイナンバーが記載された住民票など
・マイナーンバーカード
インターネットや郵送で申請後、市区町村役所で受け取り

・住民票
市区町村役所
確定申告書A
もしくは
確定申告書B
確定申告書A:
収入が給与所得のみの方
確定申告書B:
だれでも利用可
国税庁のホームページe-Tax
登記事項証明書 建物と土地それぞれの登記事項証明書を用意 法務局
不動産の売買契約書 建物と土地それぞれの売買契約書を用意 不動産会社
住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書 住宅ローンの年末時点での借入残高のこと 金融機関から郵送
源泉徴収票 収入額を証明 職場
住宅用家屋証明書 住宅が長期優良住宅や低炭素建築物である場合に必要 市区町村役所

(参照:令和2年分 住宅借入金等特別控除チェック表

金融機関によって異なりますが、住宅ローンの借入残高を証明する書類は10月頃から郵送されはじめます。
住宅ローン控除に必要なので失くさないよう保管してくださいね。

マイナンバーカードは申請してから受け取りまで、数カ月もかかることもあります。
マイナンバー通知カードや住民票でマイナンバーを確認できれば、マイナンバーカードが手元になくても書類の記入は可能です。
e-Taxではマイナンバーカードを利用した申告方法と事前にIDとパスワードの届け出をして利用する方法の2つがあります。

申請の期限に注意して、手続きを進めましょう。

中古住宅の場合の必要書類

中古住宅を購入した場合では、以下の書類も提出が求められる可能性があります。

書類名 概要 注意事項
耐震基準を満たすことを示す証明書
以下の中からいずれかを用意する
・耐震基準適合証明書
・建設住宅性能評価書
・既存住宅売買瑕疵担保責任保険の保証明書
築年数が所定の期間を超えてしまった建物の場合に必要 建物の引き渡し前までに、取得したり保険への加入が必要
耐震改修に係る請負契約書 耐震基準を満たしていない中古住宅に耐震工事を行う場合に必要 耐震工事は取得日までに行う
以下の中からいずれかを用意する
・建築物の耐震改修の認定申請書と耐震基準適合証明書
・耐震基準適合証明申請書と耐震基準適合証明書
・建設住宅性能評価申請書と建設住宅性能評価書
・既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約の申込書と既存住宅売買瑕疵担保責任保険の保証明書
耐震基準を満たしていない中古住宅に耐震工事を行う場合に必要 耐震工事は取得日までに行う

(参照:令和2年分 住宅借入金等特別控除チェック表

追加の書類を用意するかどうかは、築年数をチェックしてみましょう。
ご購入を検討されている建物は、築年数が20年以内、もしくはマンションなどの耐火建築物の場合は築25年以内でしょうか?
築年数がその年数以内であれば、追加の書類は不要です。
書類の提出が求められるのは、築年数が超えてしまっていたり住宅の取得日までに耐震工事を行ったりする場合。

証明書の発行には、数万円〜十数万円の手数料がかかります。
また、証明書は住宅の引き渡し前に、発行の手続きが必要であることを知っておきましょう。
書類が揃っているか確認しながらの住宅購入が大切ですね。

当社のスタッフが中古住宅を購入をご検討されているお客様へのサポートを行います。
どのような書類が必要なのかについても丁寧にご説明いたしますので、住宅ローン控除への不明点を解消して住みたい家を探しましょう。

コロナウィルスの影響で中古住宅への入居が遅れそうな場合の必要書類

中古住宅の住宅ローン控除申請に必要な書類のひとつに「入居時期に関する申告書兼証明書及び増改築等の契約書」というものがあります。
これは、令和2年11月末までに中古住宅を購入した方が必要になる書類です。
ただし、中古住宅を購入したすべての方が用意するものではありません。

住宅ローン控除の対象になるには、住宅の取得日より6カ月以内に入居する必要があります。
しかし、購入した方の中にはコロナウィルスの影響を受け、取得日から6カ月以内の入居が困難な場合も。
そのような状況になっている方が、書類を提出します。
書類を提出しても、入居のリミットがあるため注意が必要です。

コロナウィルスの感染状況の変化により、入居が遅れそうなときに必要な書類の対象者や期限などが今後変わる可能性もあります。
住宅ローン控除の必要書類は、住宅の購入の時期に合わせて確認が必要ですね。

住宅ローン控除の手続き方法は?

税金が控除されるとはいえ、手続きの大変さに気が滅入っていないでしょうか?
実は、2年目以降の住宅ローン控除が、確定申告なしで受けられる方もいます。
初年度と2年目以降の手続き方法を知っておくと、今後の流れがイメージしやすく安心ですよね。

住宅ローン控除初年度の手続き方法

初年度の住宅ローン控除は揃える書類の数が多いですが、手順はたった3つです。

1.必要書類を揃える
2.税務署かe-Taxで確定申告書を記入
3.必要書類を税務署の窓口に提出、郵送でも可
 e-Taxの場合は電子データでの提出も可

手続き後、指定口座に還付金が入金されていれば、初年度の手続きは無事完了です。

住宅ローン控除2年目以降の手続き方法

2年目以降の住宅ローン控除の手続き方法は、2パターンあります。

対象者 住宅ローン控除の手続き
確定申告が毎年必要な方 確定申告
年末調整がある会社員の方 年末調整

毎年12月頃に会社に提出している年末調整で、住宅ローン控除の手続きができるので、とても簡単ですね。
また、用意する書類も2つだけなのも手軽に感じるポイント。

書類名 入手方法
書式 入手時期
「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」兼「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」 初年度の確定申告後、10月頃に税務署から9年分、まとめて送付される

電子
データ

e-Taxで毎年10月〜11月頃に受け取る
住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書 金融機関から毎年送付される

(参照:年末調整で(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の適用を受ける方へ|国税庁

窓口に出向いて申請しなくても自宅に送付やダウンロードができるため、手続きをする時期に用意するのが簡単になります。
ただし、e-Taxで電子データによる書類の受け取りは、平成31年1月以降に居住や住宅の増改築をした方が対象です。

万が一、書類を紛失してしまった場合は、早めに税務署や金融機関に連絡をし、再発行の手続きを取るようにしましょう。

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